ice_blog

思ったことを忘れないように、考えたことを思い出せるように

review(映画)

愛なき森で叫べ - The Forest of Love

月光の白き林で 木の根掘れば蝉の蛹のいくつも出てきしああ それはあなたを思い過ぎて変り果てた私の姿月光の凍てつく森で 樹液すする私は虫の女 『蛹化の女』 / 戸川純 _______________________________________ Netflixオリジナルということで、見よう見よ…

紙の月

正しいことであれば、その気持ちが純粋であれば何をしてもいいということにはなりません。わかりますか? 『1Q84』 / 村上春樹_______________________________________ Netflixやアマゾンプライムをせっかく契約しているのだから何か観なくては、観るだけ観…

リップヴァンウィンクルの花嫁 - rvw_bride

死は生の対極としてではなく、その一部として存在する。 『ノルウェイの森』 / 村上春樹_______________________________________ 12年振りに岩井俊二が長編の映画を作ったというので封切り時から見たい見たいと思っていたら、思っているうちに公開が終わっ…

かぐや姫の物語の話

両親は、娘として生まれたからと言って、愛し方を変えるようなことはしませんでした。学校でも、女の子だからと言って、束縛されることはありませんでした。指導してくれた方々も、いつか子どもを産むからと言って、私の成功に見切りをつけるようなことはし…

映像の世紀

しばらくのあいだ人々は、カントリー・クラブやもぐり酒場でグラスを下に置き、最良の夢に思いを馳せた。 「そうか、空を飛べば抜け出せたのか――」 われわれの定まるところを知らない血は、果てしない大空になら、フロンティアを見つけられたかもしれなかっ…

Like father, like son.

『6年間はパパだったんだよ。出来損ないだけど、パパだったんだよ』ビジネスマンの野々宮良多はある日、6歳になる息子が実は、出生時に病院内で取り違えられた他人の子供だったことを知る。妻のみどり共々大きなショックを受けた良多は、重大な決断を下さな…

The Garden of Words

『27歳のわたしは、15歳の頃の私より少しも賢くない。』 梅雨の季節に日本庭園で出会った、靴職人を目指す少年と歩き方を忘れた女性。彼女が少年に残したのは一篇の万葉集。 『言の葉の庭』 / 新海誠___________________________…

風立ちぬ、いざ生きめやも

かつて、日本で戦争があった。大正から昭和へ、1920年代の日本は、不景気と貧乏、病気、そして大震災と、まことに生きるのに辛い時代だった。そして、日本は戦争へ突入していった。当時の若者たちは、そんな時代をどう生きたのか?イタリアのカプローニへの…