記念式典
戦争という,人類がどうしても超脱することのできない悪業を,勝者と敗者でなく,正義と非正義に分けはじめたのはいつ頃からであろう。分けたからといって,戦争が消滅したわけでもないのだが。
『ローマ人の物語5-ハンニバル戦記下-』 / 塩野七生
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市内の駐屯地で記念式典をやっていたので見に行ってみた。
こういう行事って正門の前に「戦争反対!」っていう横断幕を持った人がたくさんいるんだと思っていたのに、なんだか拍子抜け。
沖縄でオスプレイ配備の際に、落ちてきたらどうするつもり?ってニュースになってたけど、なんとなく気持ちが分かった。自分の数メートル上でホバリングされると怖いわ。うん、あれは怖い。しかし、だからオスプレイ配備反対っていうほど単純でもない、かと言ってオスプレイ配備に賛成なわけでもない、そもそも何かに反対って言えるっていうのは、その根拠についてそれなりに調べたり考えたり勉強した結果言っているはずなので、その対象となっているものはあった方が良いのか、なかった方が良いのか、あると何が困って、ないと何が困るのか、代替手段はあるのかないのか、設置に見合うコストがどうのこうの...なんていうことまで考えているはずである。はたしてそこまで自分が考える必要があるのかないのか、ということを考える必要がはたしてあるのかないのか...と考えていると、安易に反対するのは反対ということくらいしか言えなくなってしまう。
空はこんなに晴れていて、陽射しがとても気持ち良い。5月の生暖かい風が吹いている。難しいことはどうでも良いか、今度考えよう。そんな調子で、まるでなにも考えずに帰ってきた。