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思ったことを忘れないように、考えたことを思い出せるように

葉っぱ売りの...

でも、とりあえず書いてみるか。書けば、自分もまた変化するだろう。そうすれば、もっと深い考察ができるようになるかもしれない。

『人間はいろいろな問題についてどう考えていけば良いのか』 / 森博嗣
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そんな大げさなことは考えていないが、多分見たり読んだりしたものはアウトプットしたほうが記憶に残るし、そうすれば違うことを考えたときにふと思い出して何か役に立つかもしれない、または全く役に立たないけれど、過去を振り返るときの一助になるのかもしれないという気持ちは少しあるので最近読んだ本をまとめてみる。

 

本を買うときは書評をしているサイトや書店での売れ筋を参考にしたり、表紙に惹かれて買うなんてこともあるけれど、この本はツイッターでたまたま目にした呟きから読んでみたいと思って図書館で借りたもの。

『そうだ、葉っぱを売ろう!』

そうだ、葉っぱを売ろう!  過疎の町、どん底からの再生

そうだ、葉っぱを売ろう! 過疎の町、どん底からの再生

 

男は朝っぱらから大酒をあおり、女は陰で他人をそしり日々を過ごすどん底の田舎町。
この町でよそ者扱いされた青年が、町民の大反発を買ったことから始まった感動の再生ストーリー。
今では70代、80代のおばあちゃんたちが、売上高2億6000万円のビジネスを支え、人口の2倍もの視察者が訪れる注目の町に変貌。
著者が二十数年かけて成し遂げた、命がけの蘇生術の全貌が明らかになる!  (Amazonより)

 

農協で農業指導員として仕事を始めた著者が、異常寒波で壊滅的な被害を受けた農家を立て直すために、"つまもの"の市場まで創造してしまった実話。話自体がドラマチックで面白い。

著者が農協を辞めようとした際に農家の人たちから嘆願書を渡されるという場面は感動的ですらある、それと同時にたったひとりの人がそこまで影響を与えれるということが不思議にも感じる。昔ながらの田舎の閉塞的な空気のなかでも周りを巻き込み諦めずに新しいことを始めるバイタリティは見習いたいもの。全体的に良い話なんだけれど気になった部分もあった。

「ひまだからと酒を呑んだり、悪口を言ったりしないように、みんなが忙しくなって稼げるようになるためには、どうすればいいのか。」という部分はなんだか自己啓発セミナーみたいに感じる、別に忙しく稼いでいても悪口をいう人もいるし、働いていな いと人格形成ができないという価値観はどうなんだろうなとは思う。社会的に役に立つ、人に必要とされるっていうのは大切なんだろうけれど。

著者はニューズウィーク日本版の「世界を変える社会起業家100人」にも選ばれている、地域社会が事業によって変わっていくことが分かる一冊。