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ice_blog

思ったことを忘れないように、考えたことを思い出せるように

初めてのお遣い

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昔々、初めてひとりでお遣いに出されたときのことを思い出していた。それは家の前の個人商店みたいなお店で母親に頼まれた食材とあとは好きなお菓子を買ってくるというありきたりなお使いだった。お金をもらい自分のお好きなお菓子を買っても良いというのに気分はちっとも楽しくなくむしろ不安ばかりだったのを今でも憶えている。
お店の人に何を聞かれるか、聞かれたらどう答えるか、ちゃんと答えられるように色々と考えて、緊張いっぱいで向かったレジで「頼まれた食材とお菓子は一緒の袋で良いの?」と想定していなかったことを聞かれて凍りついた記憶がある。気を使って聞いてくれたのだと思うけれど全くどうでも良すぎる質問だったし、今考えると混乱させようとしているようにすら思える。なぜ頼まれたことを知っているのか...そう思ったかどうかは憶えていない、多分当時は何を聞かれているのかも理解していなかったと思う。どうでも良すぎる。

何年も経ってたまたま帰省したときに、その個人商店の店主さんから作りすぎたとかいう理由で手作りのカレーをもらった。それがまたあまりに美味しいので美味しい美味しいと言っていたら次に帰省したときにはさっそく商品化されていた。以来帰省する度に自宅の冷蔵庫にストックされてるカレーを何人分も持ち帰るというのが学生時代の習慣でもあった。あれは本当に売り物としても通用する美味しさだったんだなと今でも懐かしく思う、多分生姜が決め手だと思うけれども確認のしようもない。

物事を思い出す度に記憶は再構成されるものだと分かっていても、思い出したことは当時起こったことだと信じることしか出来ない。多分細部はほとんど違っているようなそんな懐かしいむかしのことを、とある訃報を聞いて思い出していた。